2026年3月頭、JR東日本のキュンパスを利用して二日間 岩手〜秋田〜新潟旅行に行ってきました。
今回は2日目最後の新潟編です。
いなほ8号(特急)
秋田(10時44分)→新潟(14時19分)に乗りました。
前日のチケット予約時はほぼ満席だったのに実際乗ってみるとガラガラ。窓際の席は半分以上埋まっていました。それもそのはず、新潟方面に南下する「いなほ」は進行方向右側が日本海と海沿いの街並み、左側が鳥海山、月山、そして見渡す限りの田園風景に囲まれた車窓がどちら側に座っていても望める、心が豊かになる鉄道旅でした。乗車時間は3時間半と長めですが、移りゆく車窓がどれも綺麗で退屈せずにちょうど良かったです。

『いなほ』は羽越本線を走る唯一の特急列車であり、日本有数の米どころである庄内平野を走る列車にふさわしく、庄内平野の一面に広がる「稲穂」に由来。



『旧齋藤家別邸』




新潟観光はまず旧齋藤家別邸へ。時は既に15時を回っており、17時で閉館するところが多いので焦ります。帰りも19時台の新幹線です。急ぎます。
明治〜昭和初期にかけて豪商・四代齋藤喜十郎が建てた豪華な別荘です。ここから少し行くと海があるためか砂丘地形となっており、奥行きがある敷地は手前に主屋、奥が2倍ほどの広さの庭園となっていました。庭園もさることながら建具一つ一つに趣向が凝らされており、欄間やトイレのタイルなどの細部に至るまで、上質なものを贅沢に使っているのが垣間見られ貴族の遊び心を感じました。
旧斎藤家別邸はこれで大人300円。良心的ですが、これだけの庭園と邸宅を維持するのにもう少し高くても良いと思いました。
新潟市美術館


旧齋藤家別邸から徒歩15分くらいの場所にある新潟市美術館にも足を運んでみました。Googleマップでは評価が4.0です。大人250円と破格の入場料。新潟を拠点に活動したアーティストの作品などが主に飾られていました。
建物は古く、展示も少なめ。入った途端、鼻につくカビ臭さ。1985年建築なので実際相当古いですがカビ臭さはメンテナンスが行き届いていないからなのでしょうか。旧新潟刑務所の跡地を再開発して整備され巨匠ル・コルビュジエのもとで学んだ、日本の近代建築のパイオニアとして長く活躍した新潟市出身の建築家 前川國男さんの設計とのことです。コルビュジエと聞くとなんとなく、こちらも上野の西洋美術館に近いものを感じる気がします。コルビュジエが設計した上野美術館は古さは感じても、衛生的な不快感は一切感じませんので、財力がものを言うのかもしれませんね。とにかく、展示の少なさにガッカリでして、少し離れたところにある「新潟県立万代島美術館」には村上隆作品もあったのでそっちに向かえばよかったです。この選択は失敗でした。
新潟市 芸術・文化施設 『砂丘館』
ガッカリ感を何とか挽回したく、さらに海の方に歩き進み「砂丘館」に向かいました。


砂丘館は日銀新潟支店長役宅として使われていた家屋を新潟市が譲り受けて保有している建物で、間口は狭いが奥行きがあり、蔵もある、昭和初期に建てられた豪邸です。玄関を上ると応接室があって、見学方法がわからず困っていると書斎に職員の方がおり丁寧に建物の説明をしてくださいました。無料で入館することができます。文化施設として市民が部屋を借りて活動したり、展示をしていたり、言葉通り、文化的な利用がされています。茶の間には古いオルガンが置いてあり、足で踏んで音を出すタイプのオルガンで、初めてのことに感動しました。
この帰りに「ヒロ クランツ」というケーキ屋さんに寄りました。ヨーロッパの本格的なケーキ屋お菓子が並んでいて、職人さんの強いこだわりを感じるケーキ屋さんでした。私自身、料理研究家の藤野真紀子さんのレシピのファンで海外の伝統的なお菓子を趣味で作っていたこともあり、懐かしい感じがしました。
文化と食と元気ありの新潟
新潟駅の駅ビルは大きくて新しくて綺麗。バスターミナルも大きい。市内の公共交通手段はバスのようです。旧齋藤家別邸前の伝統的な街並みと石畳が並ぶ白壁通り、茶屋街やタワマン街、豪邸が並ぶ住宅街、海の近くのビンテージマンション、など短時間にさまざまな側面が見られて、街自体が活気にあふれていると思いました。人口75万人のこの都市は全国順位15位だそうです(面積は日本5位)。新潟は東京からも近いので、また訪れたいです。
帰りの新幹線に乗る前に駅構内のぽんしゅ館で日本酒を飲んで旅の最後を締めくくりました。

帰りの新幹線で食べた神尾弁当の「えんがわ押し寿司」がこれまた美味しく、最後まで裏切らない新潟でした。新幹線、帰りもほぼ満席の予約状況だったのに、実際乗ってみると空席が目立つのでこの二日間は本当に謎でした。来年もキュンパス旅をしたいと思います。
