息子は今年度中学生になりました。

公立中学校支援級はバランス無視、あくまで受け皿
地元の公立中学校の支援級に在籍し、全教科の授業は通常級で受けるものの、朝・給食・帰りの会だけは支援級で過ごします。
息子は小学校6年間、公立小学校の支援級に在籍し、小学校の5〜6年生はほぼ交流級での通常授業が可能となっていましたが、作文・図画工作・家庭科の苦手な場面は支援級でサポートを受けながら進めていました。彼は情緒面に問題があり、多動や注意散漫などがあります。
小学校は支援級の担任が、交流級の授業に合わせて児童ごとにサポートしてくれていましたが、中学校の支援級は1〜3年生全体向けの支援級の時間割があり、通常級の授業に参加できない児童の受け皿として支援級の時間割に合わせて参加する。支援級主体の時間割です。義務教育期間の、児童の中学校自体の在籍を支援する機能なのだと思います。
例えば、通常級で「数学と理科が受けられない児童」についてはその時間は支援級の時間割になるためアンバランスな授業数となります。
通常級授業
1時間目 | 2時間目 | 3時間目 | 4時間目 | 5時間目 | 6時間目 |
数学 | 英語 | 理科 | 音楽 | 体育 | 社会 |
支援級授業
1時間目 | 2時間目 | 3時間目 | 4時間目 | 5時間目 | 6時間目 |
体育 | 音楽 | 体育 | 国語 | 学活 | 体育 |
その児童は1日に体育を3時間受講する
1時間目 | 2時間目 | 3時間目 | 4時間目 | 5時間目 | 6時間目 |
体育 | 英語 | 体育 | 音楽 | 体育 | 社会 |
今回の中学進学に際して、いろいろ調整することが多かったので改めて考える機会となりました。公立中学校のレベル分けがあまりにも雑だと思いました。発達障害と診断されて療育に励む親御さんが多い中、それぞれの家庭の事情で公立中学に通う判断をされるご家庭があると思いますが、一つの学年が300人前後の通常級の生徒に対して均一の教育を与え、支援級内でも能力のレベルの広がりが大きいのにも関わらず均一の教育の機会しか与えないというのは、教育をする側が責任を放棄しているのではないかと思いました。昨今私立を選ぶご家庭が多い理由の一つではないかと思います。公立学校というのは、多様性を受け入れつつ、最低限の均一な教育を与える教育機関でありますが、もっとそれぞれの能力を高められるように教育のシステムそのものを変えていく必要があるのではないかと思いました。本人が自律している、能力のある、または経済的に余裕のある家庭の子だけが学習のレベルを上げることができる成果主義的または資本主義的な現状のシステムは果たして日本のためになるのでしょうか。憲法第26条「全ての国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」の「その能力に応じて」の部分によりフォーカスを当てて細分化させた丁寧な教育機会を与えてほしいと思いました。少子化で人手不足の苦難の現状ではありますが、公立のレベルが上がらないと日本の国力が下がる一方だと思います。教育は未来への投資ですので、最近話題の私立高校無償化などではなく、国公立の教育機関への支援が重要だと考えます。少し話題がそれました。
中学校は通常級でないと高校進学の評価がつかない
息子の中学校は支援級に在籍中は通常の高校進学に必要な評価がつかないとのことでした。
初めてその説明を聞いた時も、今もなお理解が出来ていません。他の児童と同条件で定期試験を受けても評価にはならないのだそうです。自治体によって異なると思いますし、ここよりも条件の良いところもあれば悪いところもあると思います。
高校進学を願っている私としては、本人の苦手な美術・技術・家庭科・作文等の状況次第でできるだけ早く支援級を退級してほしい一心です。日本は学歴社会。グレーゾーンの息子は障害者ではないのでセーフティーネットにも引っかからず、その他大勢と同様に評価されて生きていくので、私ができるだけ支援して良い学校に進学することを祈っています。
仮に美術等の評価が良くなくてもそれらの評価が関係しない学校に進めば良いのかなと思っています。それならば、学校に慣れた時点で支援級は退級が良いのかと。
本人は大学までは進学したいそうで、私と同じ気持ちなのかなと思っています。
進学先についてはまだまだ情報収集が必要です。

本人の学力レベル
苦手以外の教科はどうなのかというと、授業にはついていける程度です。小6で行った全国学力・学習状況調査は文章題以外は、正答率は標準的でした。全国にわたる調査のため、全国では標準であっても自分の住んでいる地域内で下位だと今後進学で苦労する可能性はありそうです。
小3から近所の某中学受験専門塾の無料入塾テストを受けていましたが、結果は散々。小3から入塾すれば空席がありそうでしたが学年が上がるとすでに入塾は厳しく、中学受験は本人の情緒面で早くからの学習が難しかったのと、経済的に余裕があるわけでもなかったのでコストパフォーマンス的にやってきませんでした。経済的に余裕があれば彼に合わせて適性を磨いてくれる、彼に合った学校を選ぶ、または先の高校受験に備えての学力の蓄積ができて、そちらの方が親子の労力的にベストだったかもしれません。
今住んでいる地域は子どもの進学への意識の比較的高い地域なので、全体的に学力レベルが高く、塾に通っている子はテスト慣れしていて差を歴然と感じてしまいます。ただ息子にはレベルの高い集団授業の塾は無理だったと思います。
息子は小1の時から放課後デイサービスに通っていますが、1箇所とても彼に合っているところがあって、そこは親会社が塾だったため、学習に特化したデイサービスでした。そのため、授業に合わせたプリントで学習を進めフォローしてくれていました。今後もそこを利用しつつ、高校進学に向けて通塾となれば、集団塾は難しいようであれば個別塾などを検討していこうかと思っています。塾なしで行ってくれるのがお財布的にはベストですけどね。
授業と部活の両立について
支援級に入るようなグレーゾーンの子どもなら無理に部活に入らなくてもいいのでは、という意見も聞きました。中学進学だけでも本人にはストレスなのに、これ以上のストレスに耐えられるのか正直不安です。ただ、運動と学習の相関関係についての研究を知ったこと、本人が中学で運動部に入らなかったら運動部という経験を一度も経ずに大人になることの機会損失という親のエゴから、可能であれば運動部に入って欲しいという気持ちがあります。
他人とのコミュニケーションもやや難があり、得意な分野ならばコミュニケーションが多少取れなくてもいいのですが、彼の唯一の特技は水泳なのに、入学先に水泳部がなく悩んでいます。粗大運動と微細運動が極端に出来ないので、球技はNG。文系なら科学部、運動部なら陸上部に入るか悩んでいます。今月中には部活動は本決まりするので、その後のことが見えず、親の私も不安があります。

それと部活はゲームやSNS防止のためでもあります。家にいると、とにかく家中を漁って隠したゲームを見つけ出し、やるべき宿題をせずにゲームや動画見放題の状態です。デジタルデバイスを器用に扱い親のガードを潜り抜けることは得意なようです。ゲーム・動画三昧になるのであれば親が家にいない間は部活に精を出してくれていると安心です。
1週間はとりあえず無事終了
入学式から1週間、笑顔で問題なく通えているのでまずは一安心です。来週から授業が本格化するのと、部活の仮入部でうまくやりこなせるのかとても不安ですが、温かく見守っていきたいと思います。
少しずつ成長している姿も確認できています。担任の先生へのコメントをある程度すらすら書き出せたり、何かの事象に対してこちらが理由を問い詰めていくと、以前は考えることすら拒否していたのに、考えて答えようとする姿勢が見えて来たこと。小6まで手作りのお弁当を食べないというこだわりがあったのですが、今週ずっとお弁当だったので、試しに手作りを持たせたら食べてくれるようになったこと。
できないことも多かったけど、できるようになってくる姿を見ると、これからの可能性を信じてしまいます。この期待が重すぎないといいのだけれど。塩梅が難しいです。
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